2月25日の佐伯コーチチャレンジ問題の解答

こんにちは。コーチの佐伯です。
先週紹介した次の一手問題の回答です。

回答の前に、実際の対局の様子をお伝えします。

上手(S 四段)が指した「6三と寄」以降の手順を記載します。

△3八銀成 ▲同銀 △3七銀成 ▲1八玉
まで進んだ局面が下図です。

ここで上手の駒が金銀1枚ずつでした。
銀2枚なら詰みなのですが、その銀が手に入りません。

さらに進んで
△3八成銀 ▲6四と
この局面が下図です。

ここで下手(T 二段)に驚きの一手が飛び出しました。
驚きすぎて、私は一瞬固まってしまいました。

△1七銀 ▲同玉 △3五角!

△3五角は、歩でただで取れますが、取ると詰んでしまうのです。
詰み手順は
△2五桂 ▲2六玉 △3六金 ▲2五玉 △3五金 まで下手の勝ち

実戦も上記のとおり詰まされました。
感想戦では、下図の局面でどう指せばよかったか検討を行い
出た結論が▲4八金 △同桂成 ▲4九飛 でした。
これで、上手は銀2枚を手に入れられるので、この局面で上手の玉に詰みがなければ
上手の勝ちになります。

(こちらは先週掲載したものと同じ画像です。)

以下、帰宅後にKristallweizenという将棋ソフトに検討させた結果です。

感想戦のとおり、▲4八金が最善と出ました。
谷中君との感想戦が正しかったので少しほっとしました。

実戦で私が指した▲6三と寄ですが、この手が悪手で逆転していました。
上の図では「先手勝勢(3780)」と出ていますが、下の図では▲6三と寄で「後手勝ち(詰み21手)」となっています。
(詰み21手とありますが、誤表記です。△3八銀成を▲同銀と取ると詰みですが、▲1七玉で詰みはありません。)

谷中君に驚きの一手でキレイに詰まされて、私も驚きと感激と少しの悔しさを同時に味わうという貴重な体験をさせていただきました。
今後も、私との対局でどちらが勝ちかわからないような局面がありましたら、ブログに掲載していきたいと思います。